受賞結果
“コマ撮り=ストップモーション”アニメーションに特化した映画祭第一回。
国際コンペティションへの応募総数1377本の中から、インコぺティション30作品。
さらに30作品の中から厳正な審査を行い、各賞を決定いたしました。
受賞理由
この映画は審査員全員に 強い印象を与えました。全てのシーンが美しい絵画のようで、登場人物たちは素晴らしくアニメートされ...そうしたものから、家族を構成する一人一人の内側から滲み出るような痛みを、私たちに感じさせてくれました。何かが酷く間違っていると。グランプリは「ザ・ファミリー・ポートレイト」に贈ります。(アニータ・キリ)
受賞理由
手作り感がありつつも、計算されたセットやキャラクター達。撮影やアニメーションは的確かつ丁寧 で、映画ならエキストラ扱いのような人達に人間味を与えていたと思います。音楽の使い方も見事で、見終わった時に作者の視点の温かさが残りました。(合田経郎)
受賞理由
ペーパークラフトに見立てた世界観とキャラクターは、世界中どこにでもある街の出来事を想起させ、紙工作で遊ぶようにキャラクター・舞台・世界観全てが軽やかに、自由自在に動きを与えられています。そしてこの卓越したアニ メーション表現は、ドラマ中の現実世界と空想世界をも軽々と行き来する事に成功しています。更にペーパークラフト製キャラクターのリアルさに欠ける外観をカバーするように、仕草や動きの鮮やかさが人間らしさをも描き切っていました。このアニメーション表現の素晴らしさを高く評価します。(伊藤有壱)
受賞理由
アフリカの部族の中で、異形で生まれた子供と子牛が補い合いながら過酷な運命に立ち向かうのだが、その怒りとやりきれなさ、生への渇望が、繰り返し、繰り返し、粘土に刻まれていく様が心を揺さぶる。母親の悲しい決意の顔、唯一の救いの子供の笑顔、簡潔だけれど高い表現力がある。また、砂や布を使った光の表現も、とても美しい。イスラエルの作家がエントリーしてくれました。毎日ニュースで悲しい報道を聞いていますが、私たち審査員は、純粋に作品についてだけ話し合い、Symbiosisの美しさ、新しさ、キャラクター性に魅了されて選びました。作品について、お聞きしたいことが沢山あります。次は是非、日本にお越しいただき、お話しを聞かせてください。キャラクター賞 おめでとうございます!(宮澤真理)